ボンボンショコラ~コーティングについて~

ボンボンショコラ トランペ

手作業とエンローバー

今日はトランペタイプのボンボンショコラのコーティングについて少し考えてみます。

 

トランペとは固めたガナッシュをチョコレートで覆う作業のことですね。

 

トロンぺを手作業でする場合もありますし、エンローバーという大量にトランペできるマシンを使うこともあります。

手作業でトランペするメリットは、思い通りの厚さにできること、360度綺麗にコーティングできることでしょうか。

ただ、最近のエンローバーはとても性能が良いので、手作業の優位性というのはほとんどないかもしれません。

バレンタインの時期にエンローバーが無いと本当につらいと思います。

ありがたいことに当店にはエンローバーがありますので、徹夜しないで済んでます(笑)

 

エンローバー ボンボンショコラ

エンローバー(チョコレートコーティングマシン)

 

コーティングの厚さについて

 

1mm前後の厚さの世界ですが、この微妙な違いが味わいに大きく影響します。

 

薄ければ、すぐにくちどけし、ガナッシュに達します。コーティングのチョコレートの存在感を示すというより、ガナッシュの味わい、くちどけの良さを感じて欲しい時に薄くします。

 

当店ではどちらかというと厚めにしてあります。厚い場合、カリッととしたテクスチャーを感じることが出来ます。中のガナッシュは柔らかいので、その対比が面白いですね。厚い分、味わいにもしっかり影響してきます。コーティングのチョコレートとガナッシュがまじりあって最終的な風味に仕上がるイメージです。

 

ガナッシュは時間が経つにつれ収縮していきますので、薄くしすぎると割れてしまうことがあります。そのため、薄くても割れないようにするために油脂を加えたりする場合があるようです。近頃の傾向として限りなく薄くコーティングされているボンボンショコラを多くみかけます。

 

トランペのしやすさはチョコレートの流動性にかかってます。流動性が高すぎる場合、思うような厚さにするのが難しく、固まるまでに裾が広がってしまう場合もあります。

 

どろっと重たい場合、厚くなりがちになりますし、作業スピードが落ちるので効率が悪くなります。

カカオ65%を超えてくると流動性が悪いものが多いので、コーティングにはかなりのスピードを必要とします。

 

ブレンド

単一のチョコレートでコーティング出来れば良いですが、思うような味わいを表現できない場合や、目指す流動性を得られない場合、いくつかのチョコレートをブレンドすることがあります。ブレンドすることで新しいチョコレートがうまれる気がして、とてもワクワクします。

 

当店では3種類ほどブレンドしてコーティングしてます。

 

ブレンドしなければ当然一つのチョコレートの特徴が出やすいです。そのため、ガナッシュによってはあまり相性が良くない場合もありますので、その場合はガナッシュごとにチョコレートを変更することもあります。

 

コーティングのチョコレートにも、ショコラティエそれぞれの考え方が色濃く映しだされていると思いますので、是非注目してみて下さいね。

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